こっちが本題だよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
本ブログと言うか、日常でもほとんど言いませんが、いわゆるオタク的活動における僕の本職は「ミリタリー」です。
某感染症のせいでご無沙汰になってしまいましたが、コミケでミリタリー系の本とか売ったりもしています。
そんな性格柄、アニメに出てくる兵器とか軍隊とか自衛隊とか、見つけちゃったら考察せずにはいられない!ので
つい5分前にアップした記事
hokuro510.hatenablog.com
の続編というより、本来語りたかったことだけまた勝手に語ります。そのためのブログ!
映画クレヨンしんちゃんと自衛隊
まず、クレヨンしんちゃんという国民的アニメシリーズに自衛隊が登場したのは、今回が初めてではありません。
ミリタリー界隈には有名な、自衛隊の登場するクレヨンしんちゃん映画はこちら。
クレヨンしんちゃん 爆発!温泉わくわく大決戦
映画クレヨンしんちゃん 爆発!温泉わくわく大決戦 / 映画クレヨンしんちゃん クレしんパラダイス!メイド・イン・埼玉
- メディア: Prime Video
有名とか言いましたが見たことが無いので、ストーリーは省くとして、本作がミリオタに有名な理由として、ガッツリ政府とか自衛隊とかが出てくるから、そして
特撮の金字塔、ゴジラシリーズにおける代表的な楽曲「怪獣大戦争マーチ」と「ゴジラのテーマ」が使われたからです。
怪獣大戦争マーチはシン・ゴジラでヤシオリ作戦開始時に流れるあの音楽。米軍のMQ-9が大量に溶けるシーンは鳥肌。
ゴジラのテーマは誰もが知ってるアレ。デデドンデデドンデデデデデデデデドン。
どちらも伊福部昭氏作曲の名曲。制作陣が本物の音源を使わせてくれと頼んだら「お好きにどうぞ」と言われたらしい。
本作ととシン・ゴジラの偶然なつながりとして、敵の巨大ロボットの進路予想。
シン・ゴジラでゴジラがとりうる進路予想の図が、台風の進路予報みたいな図で示されるシーンがあるのですが、なんと本作でも敵ロボットの進路予報で台風情報っぽい図が使われています。
ゴジラの話しはもういいから。
温泉わくわく大作戦における自衛隊は、シン・ゴジラのタバ作戦とタメが張れるぐらい””ガチ””です。
Wikipedia曰く
90式戦車
ゴルフ場でロボットを迎え撃つ。YUZAMEの巨大ロボットから流れる「ゴジラマーチ」を聞いて後退したうえ、1両がYUZAMEの巨大ロボットによって破壊される。
74式戦車
ゴルフ場でロボットを迎え撃つ。YUZAMEの巨大ロボットから流れる「ゴジラマーチ」を聞いて後退する。
82式指揮通信車
90式・74式戦車隊の指揮を執る。また、実車には無いスピーカーで「怪獣大戦争マーチ」を流す。
MLRS
ニュース映像の背景画面でロボットを攻撃する。
75式自走155mmりゅう弾砲
春日部市郊外で防衛線を張り、ロボットを砲撃する。
89式装甲戦闘車
春日部駅前で警戒にあたる。
73式大型トラック
避難する春日部市民の輸送に活躍する。乗っている避難民の中には臼井儀人の姿もある。
AH-1S対戦車ヘリコプター
BGM-71 TOW対戦車ミサイルでロボットを攻撃するが、傷1つ付けられなかった。
UH-1J多用途ヘリコプター
寄居町付近でロボットの侵攻情況を早期から観測する。
CH-47J大型輸送ヘリコプター
春日部市上空を飛行する。
OH-6D観測ヘリコプター
春日部市上空で住民の避難状況を観測する。
F-15J戦闘機
ロボット迎撃のためにゴルフ場へ向かう戦車隊の上空を先行していく。
草。
主な配備先が北海道である90式戦車がカスカベにいたり、対地攻撃能力を持たないF-15Jがロボットに攻撃していたりと、ビジュアル面で仕方ないところもありますが、展開している戦力がおよそ17年後のタバ作戦と似通っているのが面白いですね。
陸海空自衛隊による統合運用が可能となったのは、2006年の自衛隊法改正によるところが大きく、映画公開の1999年当時に陸空でこれを実現していることは、先見の明と言えるでしょう。
「映画クレヨンしんちゃん 激突! ラクガキングダムとほぼ四人の勇者」における自衛隊
2020年(執筆時今年)の映画であるラクガキングダムとほぼ4人の勇者については、先述の記事でオタク発揮してますのでそちらで。
本作における自衛隊の見せ場は、ラクガキングダムの侵攻によって異界と化したカスカベを隔離し、調査を行おうとしている感じで登場します。
確認しただけで以下
このうち、高機動車には2後支(第2後方支援連隊)の表示アリ。
2後支、旭川駐屯地の舞台なのでがっつり北海道なのですが...。災害派遣でも要請されたのでしょうか。
74式戦車以外は、極めて災害派遣ちっくな、日常でよく見かける自衛隊車両と言う感じの面々です。
隊員さんの個人装備ですが、駅でパトロールに従事していた隊員はOD一色の防弾チョッキ3型とOD色の作業服、テッパチ。迷彩がないのは大人の事情ということにしておいて、小銃の携行はないので、敵勢力の侵攻とは考えてはいなさそうです。
そうなってくると、74式戦車が派遣された理由が分かってきます。
過去、74式戦車は2度災害派遣されています。
一度目は1991年、雲仙普賢岳の平成大噴火。
二度目は2011年、東日本大震災の福島第一原発。
74式戦車は戦車というだけあって、その装甲は折り紙付き。また核戦争の危険が隣り合わせであった冷戦時代の戦車なので、化学兵器に対する防護もしっかり施されており、噴火によって発生する火山ガスや、放射線から乗員を防護できます。
特に雲仙普賢岳においては、暗視投光器を標準装備し、ドーザーをオプションとして持つことからまさに最適な選択と言えるでしょう。しかし、実際に使用されたのは87式偵察戦闘車でした。なんでかは詳しくは知りません。
ラクガキングダム劇中にて、外からみたカスカベ(ラクガキングダム)は、大きな霧状のドームに囲まれており、外部からの観測は難しそうでした。パッと見火山噴火による噴煙に見えなくもありません。
実際、勇者しんのすけ一行がカスカベに接近する際に隠れ蓑に使った車両は74式戦車でしたので、異界にのみ込まれたカスカベに突入する先鋒として災害派遣されたと考えられるでしょう。
また、劇中で勇者しんのすけ一行は富士樹海からカスカベへ帰還する際、おそらく富士五湖であろう場所の街に出てユウマと合流します。ここから電車移動のことをすると、Google Mapsでは朝霞台駅を通過します。
朝霞には朝霞駐屯地があり、陸上総隊司令部、東部方面総監部とかいう、陸上自衛隊の心臓部があるので、必然的にこの辺で足止めを食らっているのでしょう。ラクガキングダム侵攻から2~3日で展開が完了し、調査を開始可能かと思います。
74式戦車も、駒門駐屯地の東部方面隊第1師団第1戦車大隊第2戦車中隊のものとみて間違いないかと思います。