隙あらば自分語り

備忘録で雑記です。思想のゴミ箱です。自己顕示欲性廃棄物最終埋め立て処分場です。

頑張れシャミ子!もっとまちカドまぞくを見てもらうんだ!

叶えてよ全開だわ!!!!タイヤ背負ういっぱい!!!!!waringまだ危機~管理エンジョイ!!!!!!!!!!!

と!!!

り!!!

ど!!!

り!!!

咲いた色!!!!キャンバス駆け抜け!!!!!!!


【まちカドまぞく】オープニングテーマ「町かどタンジェント」&エンディングテーマ「よいまちカンターレ」試聴動画


ミリタリー/ロボットアニメオタクがきらら系百合に堕ちた話

「きらら系」というのをご存知でしょうか。
まんがタイムきららという漫画雑誌が世の中にはありまして、まあいわゆる広い意味での百合、女の子同士の友情以上恋愛以下で展開される日常モノ漫画において、姉妹誌共々君臨する神であります。
これらで連載される女の子日常モノ漫画が、いわゆる「きらら系」です。

いわゆる「ごちうさご注文はうさぎですか?)」だとか、「けいおん!」だとか、最近だと「ゆるキャン△」とか。だいたいあんな感じです。


このきらら系、なんというかすっごい人を選ぶんです。なんか。
たぶん展開に緩急が無いから(大抵の場合、永遠とゆるい展開が続く)とか、基本4コマギャグ漫画だからとか、世界人口における男女比が狂ってるとしか思えないほど男が出てこないとか、色々あるんでしょうけど、読まない人はマジで読まない。アニメも見ない。

かくいう自分もその一人でした。
高専なんて学校に入学して、その上はてなブログなんてものをやってる時点で分かる通り世間からは「や~いオタク^^」と指を刺される存在ではあります。
ですが僕の本職はミリタリーです。
もっと言うと、「ガンダムから入って庵野作品を経由しつつ途中マインクラフトにハマりミリタリーに醸成された」人間です。好きな作品は「トップをねらえ!」とか「ガンダム第08MS小隊」とか、最近のでも「ヘビーオブジェクト」、「アルドノア・ゼロ」、「フルメタルパニック」、「アルペジオ」。(ロボットアニメばっかですが純粋なミリタリーもののアニメとかって正直全然ない)
百合が入り込む余地なんてほとんどありません。そう、百合に男が挟まるぐらいありません。


ありました。



『ガールズ&パンツァー』TV&OVA 5.1ch Blu-ray Disc BOX PV

踏~~み出した空に!!!!!
走って~~~~く光!!!!!
一番!!!!!
先へ!!!!!!!!
目覚めるスピードで!!!!!!!!!!!!!!!!


はい。例のアイツことガールズ&パンツァーです。
最初はめちゃくちゃ毛嫌いしてました。「ミリタリーモノのアニメにも一般受けする女の子アニメにもなれなかったなにかがよ?けっ」ってな具合で。

違いました。

そのどちらも内包する新世界でした。
アニメ最終話でぽろぽろ泣いて、劇場版で映画館でボッロボロ泣いて、最終章第1話で映画館でオープニングが涙で見れませんでした。というか今でも泣ける。

とにかく本作は(一部の界隈では)大成功を記録(なんか370日連続上映とかやってたりした)し、以降はミリタリー×女の子ものがなんか知らんけど一気に増えました。

ハイスクール・フリート」(展開で賛否両論あるけど)とか、「コトブキ飛行隊」とか。
あとガルパンより古いけど「ソラノヲト」っていう、ミリタリー×けいおん×ポストアポカリプスとかいう隠れ名作も発掘しました。

そんなこんなあって、徐々に女の子だけしか出てこないような作品も受け入れるようになり、いわゆる普通~~のアニメ(SAO、リゼロ、Fateとか)に触れて価値観が変わってしばらくたってぶち込まれたものが、まちカドまぞくです。

気をつけろ。奴ら(きらら系)は心の隙間に入り込んでくるぞ。

時は西暦2020年4月!!!
受験を2ヶ月後に控え、僕は!!!

病んでいた!!!

...いや、連日コロナが迫りくるニュースが流れ、既に始まっていた自粛ムードが生む新鮮な閉塞感。両親共働きで日中はほぼ一人家で缶詰して勉強だけの日々。いやあ病むっしょ。
そんな中で癒しとなるのは食事時のアニメ。しかし流行の王道モノ以外は偏食もいいところの僕が興味を持つアニメはそんなになく、Amazonでおんなじモノを永遠ループしていたある日。ふと思い出します。

まちカドまぞくってのが流行ってたな。

...2019年夏アニメのまちカドまぞくが、何故2020年冬の段階で「流行ってたな」と感じているか、というのには理由がありまして、単純に流行に鈍感なわけではありません。

nlab.itmedia.co.jp

つまるところ、劇中で一言も言ってないセリフが何故かネット流行語にノミネートされて、年末に話題になってました。
訳わかりませんよね。僕も訳わかんないです。作者も担当編集も訳わかんないらしいです。

そういうことで、見始めましたまちカドまぞく。


はい、オタクのできあがり。

まぞく、ボロボロの僕の心に、じんわりと、本当にじんっわりと染み込みました。
原作者の伊藤いづも先生とアニメに本当に感謝。

ここからはまぞくをオススメするターンです。

まちカドまぞくがどういう作品なのか、簡単に説明させていただくと

秀逸なギャグ!
超軽快なテンポ!
濃いキャラ!
濃い人間模様!
可愛いオープニング!
めちゃくちゃ可愛いエンディング!

です!

この「秀逸なギャグ」と「超軽快なテンポ」というもの、実はきらら系では結構特殊な部類で。というかまちカドまぞく自体が、僕の知ってるきらら系の中では特殊な部類の作品です。
きらら系というのはギャグ4コマを源流にしているだけあって、ギャグはそこそこ強い漫画は多いのですが(まぞくと同じ掲載誌だとキルミーベイベーとか)、まぞくのギャグは「フフッw」てなるものが多いです。
意図的に1コマあたりの情報量が多くなるよう設計されているからか、1コマ内で完結するような笑いが多いというか、、、語彙力ないので黙ります。
「超軽快なテンポ」に関しても、これまた異質っちゃ異質なんですが、やはり4コマが源流だけあってもとよりテンポの早い作品群の中で、際立って気持ちの良いテンポで進行するってぐらいです。というかキルミーベイベーみたいなテンポで進む。

次にまちカドまぞくのどの辺が特殊なのかってお話ですが、ここからはネタバレを惜しみませんのでサブカルチャーをつまみ食いあるいは暴飲暴食する人だけお読みください。

まず本編に潜む闇が深い

僕の知る限り、レギュラーで登場するキャラクター全てに暗い過去があります。
特に主人公2人組、シャミ子と桃は結構えげつないです。
丁度昨日、誌面最新話で桃の過去の8割ほどが判明するのですが、突然まどマギ虚淵もビックリの鬱展開とガチホラーが展開され、僕は情緒が破壊されました。
しかもこの桃過去編、いわゆるラスボスの初登場回なので、今後このノリでラスボスと対峙しなければいけないのが確定しているあたりが鬱です。
ラスボスはラスボスで、今までシャミ子ら周辺に起こっているほとんどすべての問題の間接的な原因となっているしで。もう。いつか考察書きます。望まれてなくても書きます。

伏線回収がすごい

わかりますか??第一話のよく分からないノリのまま登場したよくわからない何かが、6年後の最新話にて伏線として回収されるんですよ???
変な声出ましたよ????
...ってな感じで、本当にいたるところに伏線が張られています。

というのも、コマの細部から綿密に考えられた計画によって伏線が張られてるというわけではなく、タネはあるらしいです。
web.archive.org
より

──「天沼矛」以外にも、『まちカドまぞく』では序盤のさり気ない描写が終盤で重要なファクターになることが多々ありますが、意図的に伏線を張っているわけではないのでしょうか。

伊藤:伏線というよりは、キャラクターが上手く使ってくれそうな要素を何個か置いておいて、その中からキャラクターたちにどれを使うのか決めてもらうイメージですね。だから、使われずに放置されている小ネタも多いはずです。

──伏線ではなく、素材ということですか。

伊藤:そうですね。さきほど話したように、キャラクターたちには自由に動いてもらおうと決めているので、作者の私ができるのは作中の世界に石ころを置くことだけなんです。それを投げるのか、壊すのか、無視するかは、すべてシャミ子たち次第。

基本的にいつも、単行本1冊の中できれいに区切りをつけたいと思ってるんですけど、その巻の中盤までは先の展開をほとんど考えずに描くことにしています。すると、この子たちが何をしたいのかが自然と分かってくるから、それにあわせて着地点を決めていく。

つまるところ、とりあえず情報はいっぱい散りばめといて、あとはキャラが勝手に動いてくれたらなんかそれっぽいオチになるという、伏線生産システムなんですねー!


人外なんじゃねーのこの作者。


Twitterみてるこっちが心配になるぐらいしょっちゅう体調崩すのも、人外すぎる才能と引き換えにしたからでしょうか。本当にお大事になって書き上げてください。

これだけ深くいて、しっかり「きらら系」

そもそもな話として、これだけ重い漫画がきらら系で連載していることがおかしいんですよ。

だってそうでしょう。みんな女の子たちが緩い日常できゃっきゃしてる漫画を求めて雑誌開いて虚淵が「やぁ」してきたら嫌でしょう。
ラーメン屋で素麺を出されたぐらい微妙な気持ちになりますよ???

でもまぞくはちゃんときらら系なんです.....!
どれだけ重いものをキャラクターが抱えていようが、それでも彼女たちは女子高生であって、まちカドで出会った大切な仲間であって、それでも過ぎてゆく日常を共に過ごしているんです...

これがきらら系でなくてなんというか

どれだけ辛いことが起きようとも、楽しいことが起きようとも、なにがあっても、あくまでも「不思議なまちの、まちカドで起きた不思議なお話」でしまいこめる、不思議な作品です。

総評して

鬼滅に飽きたら見ろ。

おのれ鬼滅の刃!これで勝ったと思うなよ!